フリーランスの法人成りはデメリットを納得できるか否か<No 1079>
<プロフィール・ご依頼>
)リンクス梅田
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フリーランスの法人成りは「デメリット」を納得できるか否か
「フリーランス 税理士 大阪」
このキーワードで、お問い合わせいただくことがあります。
先日、個別相談でご依頼してくださった方に聞くと、こちらのキーワードで検索されたとのことでした。
このキーワードをGoogleで検索すると、広告が続いた後、私のHPが一番上にヒットしました。
フリーランスは自分が仕事をしたい相手であり、うまくマッチングできたということになります。
フリーランスの方に対してお手伝いできることは、
- 個別相談
- 申告相談
- 法人成りの検討
があります。
私はどれも好きであり、このうち法人成りは「するか・しないか」の判定要素がたくさんあるので
特に好きです。
そのため、法人成りを検討した結果、しないこともあります。
法人成りすれば(私の)仕事の分量は増えるでしょうが、こちらの都合で仕事をしていると
そういった空気感は相手に伝わるものです。
法人成りの検討をするときに心がけているのは、
デメリットを隠さない
ことです。
法人成りしたはいいものの、その後の経理や申告が煩わしく、なおざりになるのは避けたいものです。
法人成りを検討する方には、デメリットをきちんと理解した上で、進んでいただくようにしています。
法人成りの「メリット」と「デメリット」
法人成りのメリット
法人成りを検討される方の多くは、メリットを事前に勉強されて知っています。
- 自分で給料が取れる
- 給与所得控除が受けられる
- 社会保険に加入できる
- 厚生年金が国民年金より手厚い
- 健康保険料が給料のみで算定される
- 社会的信用が高まる
故に、メリットの説明はそこそこにして、デメリットを過不足なくお伝えしています。
法人成りのデメリット
赤字でも税金がかかる
個人の場合、事業が赤字で所得がゼロとなれば所得税はかかりません。
住民税もゼロか、かかっても均等割が5,300円(大阪市)だけで済みます。
しかしながら、法人にすると赤字でも、
- 法人市民税均等割 5万円(大阪市)
- 法人府民税均等割 2万円(大阪府)
がかかります。
均等割はそこに法人が存在するだけで課せられるいわばショバ代のような税金です。
これは、最低金額なので、資本金の額が上がればより高額になります。
個人で納税しない申告を続けていた場合、法人にすると均等割がかかるので重税感が増します。
法人成りするには、最低でもこの均等割のコストを回収できるくらいのメリットを見つけておきたいです。
法人税の申告が煩わしい
個人(所得税)の申告であれば、自分で申告できないわけではありません。
むしろ、自分で申告される方が多く、税理士に依頼する方のほうが少数でしょう。
自分で申告するには、
- e-taxで提出する
- 確定申告書作成コーナーでつくり印刷して郵送
- 申告会場へ行って提出
- 税務署へ持っていく
フリーランス・個人事業主が電子申告するなら「クラウド会計」か「作成コーナー」か?<No 904>
しかしながら、法人税の申告は、個人の申告よりもややハードルが上がります。
個人の申告のように申告会場で教えてもらうことはできません。
国税庁のホームページに、確定申告作成コーナーもありません。
見様見真似で自分できないわけではありませんが、ひとつ数字を間違えると、芋づる式にその後の数字がずれてしまうことがあります。
提出する書類の数も多いですし。
そのため、法人にしたら多くの方が税理士に依頼されています。
ただ、依頼せずに自分でやる場合は、申告書をソフトでつくることをオススメします。
税理士向けのソフトは大層なので、個人でも使える安価なソフトがオススメです。
こちらだと、自分でできないことはありません。
自分で申告される方のサポートサービスを設けています。
給料の額を安易に変更できない
会社法が改正される以前は、取締役が3人と監査役が1人必要でした。
今は、自分一人が取締役になることで会社を作ることができます。
そうすると、会社から受ける自分の報酬は、給料ではなく「役員報酬」となります。
この給料と役員報酬の何が違うのか。
法人税法上での取り扱いで異なる部分が多々あります。
役員報酬は、会社の実質経営陣が、自分たちで報酬額を決めることができます。
すると、意図的に利益調整ができることになります。
この予防策として、役員に対しては厳しい取り決めが法人税法にはあります。
詳細は割愛しますが、役員は特別なことがない限り報酬をコロコロ変えてはいけません。
役員が報酬を決めるタイミングは、株主総会の決議があってから、かつ、期首から3ヶ月以内と決められています。
つまり、決算が3月末であれば、4月か5月にかけて株主総会を行い、そこで決めた報酬が以降1年継続するということになります。
恣意的な利益操作はよろしくないということで、国はこの規定を設けました。
賞与は事前に届出なければならない
社員として自分が賞与をもらっていると、その時の業績によってもらえる賞与が変わったりします。
ただ、役員が賞与を受け取るには、法人税法上、事前に届出なければなりません。
この賞与のことを、事前確定届出給与といいます。
この賞与、使い勝手がよろしくありません。
これから1年先の業績をどうやって予想するのか?
理想通りに利益があがればいいですが、そうそう予想通りに利益が出るわけではありません。
となると、毎期継続してそこそこの利益が出ない限り、届出どおりの賞与をとるのは難しいものです。
そのため、これまで私が使ったことがあるのは一社のみです。
決算間際に利益が出ているから、自分が賞与をとって経費にする。
といったことはできません。
税務調査の確率が高まる
税務調査の件数は、申告件数のうち個人で約1%、法人で約3%です。
申告した法人が100件あるとすると、その内3件に税務調査が入るということです。
フリーランスから法人成りした当初の売上が、1,000万円を超えるか超えないかあたりだと、
消費税を申告してないとか、よっぽどまずい申告をしてない限り調査のリスクは低いでしょう。
法人設立費用がかかる
個人で事業を始めたら、税務署に開業届を出せば済みますが、法人だとそうもいきません。
法人を作るには、公証役場にて定款の認証を受け、法務局で登記しなければなりません。
独立前、お金はないが時間はある。会社を自分でつくってみる<No 83>
会社設立freeeで定款の認証。自分で会社をつくってみる<No 120>
会社設立freeeで登記書類の作成。自分で会社をつくってみる<No 131>
株式会社であれば15万円から20万円ほど。
専門家である司法書士へ依頼すれば、その手数料も10万円前後かかります。
この回避策として、合同会社にして登録免許税を安く済ますという方法もあります。
- 株式会社・・・資本金の1,000分の7(15万円に満たないときは15万円)
- 合同会社・・・資本金の1,000分の7(6万円に満たないときは6万円)
また、専門家へは頼まず、自分で作るサービスもあります。
長く会社を経営するのなら、自分で作って勉強する。
普段行く機会のない公証役場や法務局へ行って、普段できない経験をしておくというのも良いでしょう。
今後、どこかで役に立つかもしれません。
貸借対照表をつくる
個人であれば損益計算書だけを提出すれば最低限済みます。
(貸借対照表は任意)
一方、法人は、貸借対照表を必ず提出しなければなりません。
- 現金残高
- 預金残高
- 掛売上があれば期末の売掛金残高
- 掛仕入があれば期末の買掛金残高
その他のもろもろの資産・負債・資本についてきっちり貸借対照表に記載します。
内訳書をつくる
さらに、貸借対照表や損益計算書に記載した項目について、より詳細の内容を内訳書というものに記載し提出しなければなりません。
ただ、全力法人税のようなソフトがあれば、こういった書類も自分でつくることができます。
消費税がかからないうちは、自分で申告書をつくって提出してみるのも良いでしょう。
お客様の声
T・O さま(60分 カフェにて)
Q どんなことで悩んでいましたか?
A 現在の収入やその他の条件で、個人のままがいいのか、法人成りするほうがいいのか。また、自分なりに考えた法人設立のメリットデメリットについて大枠が外れていないか、大きな抜け漏れがないか不安でした。
Q 何がきっかけで、このサービスを知りましたか?
A 上記を解決するために相談できる税理士さんをネットや知人の紹介で探していました。最初は不動産に強い税理士さんを探していたのですが、私の規模が小さくあまり合わなさそうだと感じたため、(不動産以外の部分で)フリーランスの法人成りに詳しそうな大阪近辺の税理士さんとしてネット検索でホームページを見つけました。
Q 当サービスを知って、すぐに申し込みましたか?
もしそうでなかったら、どんなことが不安でしたか?
A ホームページを拝見してから2週間ほど検討して個別相談に申し込みました。私のような小規模にやっている者でも相手にしてもらえるかなと少し敷居が高く感じられたので他ももう少し探していました。
Q いろいろなサービスがある中で、なぜ当サービスを選ばれたのですか?
A フリーランスに強く、料金が明確だったから。ホームページの個別相談ページの「対象者」「ご相談内容」が自分にぴったり当てはまっていると思えたから。「敢えて有料にして6つめの答えをご用意します」というのも良かったです。
Q 実際に相談されて、いかがでしたか?よかったこと・うれしかったこと・参考になったことはありましたか?
A まずは、真剣に話を聞いていただけて有難かったです。私が知識のないところは基本の基本のような所まで戻って説明して下さったので理解しやすかったです。また、パワーポイントでまとめられていたので、各税率の比較など口頭で聞いても理解しづらい点が視覚的で分かりやすかったです。最後にその資料もいただけたので後から見返すことができて良かったです。
まずは自分でやってみる
最初から専門家へ依頼するというやり方もありますが、まずは自分でやってみる。
そして、できないところは専門家にお願いするといったスタンスの方が、会社への愛着がより湧くかなと。
法人をつくるかどうか、迷っていらっしゃるなら。
こんなサービスをご用意しています。
法人を自分でつくりたいけど不安なかたには、こちらのサービスを。
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