独立1年目、確定申告前の年内にやっておいたほうが良いこと
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年明けが楽になる
独立して、この時期になると気になるのが確定申告ではないでしょうか?
事業に一生懸命でも、申告の準備をされているかたは、それほど多くない印象です。
「やらなきゃいけないけど、やる暇がない」と思っていらっしゃるかたは、とりあえず、できることから始めましょう。
やるべきことは、
- 税務署に届出
- 帳面をつける
- 決算書・申告書の提出方法を決めておく
の3つです。
年明けになって急いでやるよりも、この時期でいったん区切りをつけておけば、年明けが楽になります。
独立1年目、確定申告前の年内にやっておいたほうが良いこと
開業届け(個人事業の開業届出)
事業を始めたなら、早めに開業届けを提出しておきましょう。
提出時期は、開業してから1ヶ月以内ですが、過ぎてもお咎めはありません。
開業届けの正式名称は、「個人事業の開業・廃業等届出書」。
提出先は、最寄りの税務署になります。
納税地を自宅にするか、事業所にするかで提出先が代わってきます。
紙や郵送で税務署に提出するなら、アクセスしやすいところがいいですが、ネットで申告するならどちらでも同じです。
副業の場合はどうするか?
事業所得で申告するなら提出しておきましょう。
雑所得の場合、自分でしっかり申告できるのであれば、出しても出さなくても大勢に影響ありませんが、何かと忘れやすいのであれば、出しておけば、要所要所で通知が来るのでリマインダーになります。
1年目に申告書を紙で提出したら、2年目は申告書や納付書が紙で送られて来ます。
ネットで申告したら、こうした郵便物での通知は少なくなり、e-Taxのメールボックスで確認することになります。
国税電子申告・納税システム(e-Tax)の「メッセージボックス」は要確認<No 462>
青色申告の届け出
事業所得として申告するのであれば、青色申告の届出は提出しておきましょう。
受けられるメリットはそれなりにたくさんあるので、出しておいて損はありません。
フリーランスが青色申告を初めたければ「いつまで」に「なに」を「どこ」に出すの?
青色申告の届出は、事業開始から2ヶ月以内と決まっています。
2ヶ月以内に提出しなければ、1年目の申告は青色でなく白色になるので注意が必要です。
事業所得なら、開業から2ヶ月以内に開業届けとセットで提出しておきましょう。
仮に、2ヶ月以内に提出するのを忘れていたら、翌年3月15日までに提出すれば、翌年から青色申告が可能になります。
帳面をつける
届出も大事ですが、届出よりも大事なことは帳面をつけること。
帳面をつけていなければ、決算書に書ける数字ができあがりません。
帳面は紙に書くのもいいですが、集計するのが面倒ですし、なにより時間がかかります。
効率的にやるのであれば、紙は使わずペーパーレスにしておいた方が賢明です。
ペーパーレスで帳面をつけるなら次の三択。
- 従来の会計ソフト
- クラウド会計
- Excel
従来の会計ソフト
パソコンがあれば、会計ソフトを入れるのが一番早いでしょう。
会計ソフトには、従来型の会計ソフトとクラウド型の2つがあります。
従来型は、パソコンにソフトをインストールして使うもの。
インストールしたパソコンでしか使えません。
他の端末で利用するには、ネットサーバー(有料)を経由するか、ユーザー数を増やすといった手間がかかります。
会計ソフトのメリットは、入力したときのレスポンス(反応)が速いところ。
その都度ネットで情報をやり取りするわけではなく、パソコンのなかだけで処理するのでタイムラグがありません。
クラウド型ソフト
クラウド会計のメリットは、ネット上にあるデータを容易に取り込むことができること。
その取り込んだデータを素早く会計データとしての仕訳に変換することができます。
従来型のソフトでも、ネットデータを取り込むことができますが、ある程度の加工が必要なので、その分手間がかかります。
従来型だと、いちいち入力していた、
- 日付
- 金額
- 詳細
を自動で取り込んでくれます。
同じ詳細であれば、次回から科目を提示してくるので、そこでOKボタンを押せば会計データとして記録できます。
使いこなせるようになれば、手間は従来型の10分の1程度まで効率化できます。
デメリットとしては、ネット上に自分のデータがあることが前提なので、
- ネットバンク
- クレジットカード
- Amazonなどのショッピングサイト
- 交通系ICカード
などの利用がなければ、それほど時短にはなりません。
従来型と同じように手で打ち込むのであれば、はっきり言って遅いです。
クラウド型はプラウザを利用するので常にネットでやり取りすることになるからです。
とはいえ、ネット上のデータが、ネットバンクだけでもあれば、クラウド型を使うメリットはあるのかなと。
あとは、「クラウドなら自動でできる」と思いがちですが、基本動作をきっちり設定してないと、あとでぐちゃぐちゃになるので注意が必要です。
正確な決算書が出来上がるのではなく、「正確に見える」決算書が出来上がります。
このあたり、開業1年目だと、なかなか気づくのは難しいでしょう。
きちんとスタートするのであれば、専門家にチェックしてもらったほうがいいでしょう。
Excelでもいい
費用をかけたくならExcelでも十分かと。
Excelだと自動集計できるので、合計額を決算書に書き込めば損益計算書は出来上がります。
売上と仕入れは月別の合計額を、経費については項目(科目)ごとの集計がでればOKです。
これを決算書の売上欄や仕入欄、経費の欄に記載していけば、損益計算書はできあがります。
ただし、青色の55万控除(e-Tax提出なら65万円控除)を受けるのであれば貸借対照表が必要になります。
貸借対照表には、
- 現金
- 預金
- 売掛金
- 買掛金
- 借入金
といった資産や負債の年末残高を記載する必要があります。
Excelだけで貸借対照表をつくるのは不可能ではないですが、会計ソフトをいれたほうが楽にできます。
申告は作成コーナーでやる(年明け)
できあがった申告書は、ネットで提出しましょう。
申告会場や税務署でも提出できますが、列に並んで待たされます。
1日仕事になるし、人混みで疲れますし、密になるのは極力避けたいもの。
その点、国税庁の作成コーナーだと申告書の提出がネットで完結できます。
作成コーナーでの提出方法(年明け)
国税庁の確定申告作成コーナーは無料で利用できます。
国や行政のサイトは使い勝手が悪いのが相場でしたが、コロナから年々進化しています。
はじめての方でも違和感なく使える仕様になっています。
You Tubeで検索すれば解説動画はたくさんあるので、参考しながらトライしてみましょう。
令和3年分(2021年分)確定申告をe-Taxで提出。リリース初日は遅延アリ<No 1394>
確定申告書を作成コーナーで提出したときの「控えデータ」の取り出しかた<No1395>
1日10分で完成
年明けになってから、上に挙げたことを全部やるとなると、それなりに大変な作業になります。
まずは、必要な届けを出しておいて、日々帳面づけを習慣にすることから始めましょう。
1日10分すれば十分です。
やっているかいないかで、年明けにすることが大きく違ってきます。
<編集後記>
12月8日木曜日
5時起床後ルーティーン
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