法人成りしたときの個人・法人の申告期間で間違えるケース
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法人1年目の申告漏れに注意
個人で事業を行っていて、年の中途で法人になった場合、申告はどちらでするのか?
悩むところでしょう。
というのも、個人の申告は年度ごとの歴年であるのに対して、法人は事業年度ごとに申告するからです。
- 個人 1/1〜12/31
- 法人 4/1〜3/31(3月末決算の場合)
年の中途で法人になった場合、個人と法人で申告内容が重複しないように、法人の計算期間をズラしてしまうと、その期間が法人の申告から漏れてしまうことになります。
では、どうやって個人から法人へつなげていけばいいのか。
今日はその辺りについて解説します
法人成りしたときの個人・法人の申告期間で間違えるケース
個人の廃業届出・確定申告
10/1に法人成りした場合、個人は9/30で廃業することになります。
- 法人設立 2022年10/1
- 事業年度 4/1〜3/31
個人の申告は、2022年1/1から法人設立前の2022年9/30までの期間で計算・申告します。
- 廃業届 ひと月以内に提出
- 申告期間 2023年2/16〜3/15
年の中途で廃業しても、個人の申告期間は従来と変わりません。
法人決算・申告
法人の申告期間は、初年度と2年め以降で異なります。
- 初年度 設立日10/1〜決算日3/31
- 2年め以降 4/1〜3/31
初年度は1年未満の期間になりますが、決算日がくれば、一度そこで申告することになります。
このケースだと6ヶ月で提出です。
ただ、個人から法人への切り替えが上手くできないこともあるでしょう。
間違ったケース
個人の申告が暦年なので、法人成りした年も、1/1から12/31で申告してしまうこともあるでしょう。
さらに、法人の申告を翌年1/1から3/31で提出したとなると、ズレが生じてきます。
法人は、10/1から3/31までが初年度になるので、ここの修正申告が必要となり。
10/1から12/31までの期間、個人と法人で重複した内容になっていれば、個人も修正が必要です。
このあたり、法人成りしたあとも、個人の仕事と法人の仕事を並行してやっているのであれば問題ないですが。
9/30で廃業届を提出していれば、その後に個人で仕事をしてるのはおかしいわけで。
法人の修正申告・個人の更正の請求
法人
1/1から3/31での当初申告を、10/1から3/31までの期間で修正します。
10/1から12/31までの利益を加えて、当初申告よりも税額が増えれば修正申告となり、税額が減れば更正の請求という手続きになります。
税額が増えるか減るかで名称は異なりますが、やることは申告書の修正で変わりません。
個人
1/1から12/31までの当初申告を、1/1から9/30(廃業日)までの期間で申告書を修正します。
法人と同じく、税額が増えるか減るかで修正申告・更正の請求となります。
過渡期に仕事が混じった場合
ただ、個人から法人への過渡期に、請求書や口座が入り組んでしまうこともあるでしょう。
気をつけることは、この2つ。
- 重複がないか
- 漏れがないか
売上が個人と法人のいずれにも計上されていなければ、売上計上漏れになりますし。
経費が個人と法人のいずれにも上がっていれば、経費の重複で修正の対象となります。
ここがキチンとできていれば、個人と法人が多少逆になったとしても、大きなお咎めとはならないでしょう。
法人成り後は、法人として生きる
法人成り後の、個人と法人の申告期間についてお伝えしました。
個人は暦年ですが、廃業すればそこでおしまいです。
その後は、法人として生きることになるので、スタートからの申告は必要。
ただ、個人の申告が、遅れて(2月から3月)やってくるのがややこしいところで。
廃業年度の申告期限を、廃業から2ヶ月以内にしてくれれば、迷うことはないのかなと。
修正申告・更正の請求も承っています。
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