お金を残すなら税金は払う。赤字にするデメリット<No 1288>

「税金を払える」ことは勲章

「税金を払いたくない」

税にたずさわる仕事をしているとよく聞くフレーズです。

私も積極的に払いたいとは思いませんが、払っています。

そして、払えることを誇りに思っています。

理由は、利益が出なければ税金は払えないからです。

税金が払えるということは、事業が黒字で儲かっているということ。

逆に、税金を払えるぐらいの余裕がなければ、遅かれ早かれ事業は立ち行かなくなります。

お金を残すなら税金は払う

無理に赤字にするデメリット

税金を払いたくないからと、赤字にするために出費をすることがあります。

赤字になれば税金は払わずに済みます。

ただし、お金は残りません。

事業に必要であり、かつ、遅かれ早かれ必要な出費であればいいですが、買ったものの使わなければ無駄遣いと言わざるを得ません。

事業に必要なものは、「税金がかかる・かからない」にかわらず、必要になった段階で買っておくべきです。

日々の経理を大切にし、数字をきちんと把握する。

そして、決算上の数字だけでなく、お金の流れを把握しておくことも必要です。

お金の流れを把握する

お金の流れというと、

売上ー仕入ー経費=利益

あたりまでは、概ね理解できるでしょう。

ただ、ここで利益が出ているからといって喜んでいてはいけません。

利益からさらに出ていくお金があるからです。

図にして見るとわかりやすいので、図で見ましょう。

売上から直接差し引く変動費は、売上の増減に応じて増えたり減ったりするもの。

製造業だと材料の仕入、運送業だとガソリン代といったものです。

そこから、人件費あたる給料、その他固定費を差し引いたあとに利益が残ります。

この利益10がそのまま手元に残っていれば良いのですが、さらにここから出ていくお金があります。

  • 借入金の返済(事業)
  • 生活費
  • 住宅ローンの返済
  • 設備投資による支出

ここに挙げた支出は決算書の経費には上がってきません。

借入金の返済のうちの利息と、設備投資のうち減価償却分は経費になります。

そうした支出を差し引いた結果、残るお金は10ではなく3。

ここでお金が3でも残ればいいですが、残らなければどうなるのか。

個人であればプライベートから、法人であれば新たに融資をするか個人から補填するなどの止血が必要になります。

払ったお金がすべて節税になるわけではない

節税対策として出費をしても、払ったお金すべてが節税になるわけではありません。

税金は、利益に税率をかけて算出します。

利益100✕税率30%=税金30

としたら、70は節税になっていません。

モノを買って資産として残っていたり、必要なサービスを受けたりして、70の恩恵を受けていれば良いですが、いらないモノを買っていれば無駄遣いと言わざるを得ません。

事業を続けるために必要な支出

節税はある程度ならいいですが、赤字になるようなやり方だとお金が回らなくなります。

税金は極力少なくしたいものですが、事業を継続するためには必要な支出です。