課税事業者がインボイス登録しないという選択<令和5年度税制改正大綱対応>

課税事業者はどう動くべきか?

先日発表された税制改正で、もっとも賑わっているインボイス。

前回の記事では、「免税事業者がインボイス登録しなかった場合にどうなるのか」についてお伝えしました。

免税事業者がインボイス登録しないという選択<令和5年度税制改正大綱対応>

ただ、賑わっているとはいえ、それもマスコミと税理士界隈の話であって、一般のかたにはまだまだ浸透していない印象です。

国の本丸は、免税事業者に課税事業者になってもらうことであり、免税事業者にとっては、いかに自分が不利な状況にならないよう振る舞うかが大事なところ。

一方、すでに消費税を払っている課税事業者のかたはどう動くべきか?

今日は、免税事業者ではない、課税事業者のかたが、

  • インボイス登録すべきか?
  • インボイス登録をしないとどうなるのか?

についてお伝えします。

課税事業者がインボイス登録しないという選択

インボイス登録をしない場合

消費税を納めている課税事業者が、あえてインボイス登録をしないという選択肢もあります。

では、実際にしないとどうなるのか?

インボイス登録をしないと、登録番号がもらえません。

請求書に登録番号を記載することができないので、登録番号のない請求書をもらった得意先(売上先)はなんと言ってくるのか?

一般消費者の場合

学習塾や飲食店など、一般消費者相手の事業であれば、インボイスを求められることは少ないでしょう。

学習塾で生徒の親御さんは、塾代を自身の事業で経費にすることはないでしょうし、
飲食店でのお客さまも。

そもそも、事業をやっていない人には、インボイスは必要ありません。

これまで通りの領収者や請求書で事足ります。

ただ、難しいのは、飲食店のお客さまで、事業を営んでいる人が接待交際費とし経費計上する場合や、営業マンが会社で精算するときに会社からインボイスをもらってくるように言われているようなとき。

こうしたお客さまを離したくないのであれば、インボイス登録するより仕方がありません。

免税事業者の場合

得意先が消費税の免税事業者だと、消費税を払っていないので、これまで通りの請求者や領収書を渡せば問題ありません。

インボイスを求められることはないでしょう。

免税事業者は、売上1,000万円以下の事業者です。

フリーランスのような比較的小規模なかた相手の商売であれば、インボイスを登録しなくても問題ないでしょう。

課税事業者の場合

得意先が、消費税の課税事業者だと、インボイスを求めてくる可能性は高いです。

というのも、得意先が消費税の原則課税を適用していると、自社が発行する請求書がインボイスでないと、取引価格に消費税が含まれず、その分、得意先が消費税を負担することになるからです。

得意先が消費税に明るくなければ何も言ってこない可能性はありますが、税理士が関与するようなそこそこの規模だと、インボイスを求めてくるでしょう。

今回の改正で、そろそろ、同業者間でインボイスに関する話題が上がってきているところも多いでしょうから。

離したくない得意先からインボイスの要請があれば、素直にしたがっておいたほうが懸命でしょう。

一方、得意先が簡易課税を適用していると、仕入税額控除のためのインボイス保存要件がないので、免税事業者と同様にインボイスを求めてくることはありません。

売上1,000万円以下になっても免税事業者にならない

売上が1億や10億といった規模であれば、インボイス登録に迷いはありません。

これが、1,000万を少し超えた課税事業者となると話は別です。

というのも、インボイス登録後は、仮に、売上が1,000万未満になっても免税事業者にならないからです。

免税事業者になるには、インボイスの取りやめ手続きを行う必要があります。

 インボイスの取りやめ手続きは、取りやめる年度の初日から15日前まで

一方、免税事業者になるかどうかは、インボイスの取りやめとは別に、2年前の売上が基準になるので注意が必要です。

その年の売上が1,000万以下になっても、免税事業者になれるのは、2年後からです。

とはいえ、こうなると無限ループの予感。

今、免税事業者がインボイス登録して課税事業者になるかどうかを検討しているこの時期。

あえて、免税事業者を選ぶのは、時間の逆行ともとれます。

免税事業者が、インボイス登録しないケースについては、こちらの記事をご参照していただければ。

免税事業者がインボイス登録しないという選択<令和5年度税制改正大綱対応>

メリットとデメリットを天秤にかける

今日は、課税事業者がインボイス登録をしない場合についてお伝えしました。

課税事業者として消費税を申告し、かつ、払っているのであれば、流れに沿ってインボイス登録しておいたほうが懸命でしょう。

相手先ごとの対応を考えることはないので、精神的負担は減ります。

インボイスを登録しなくても、納める消費税は変わりません。

得意先を失うというリスクだけを抱えることになるので。

天秤にかけると答えは見えてきます。

<メルマガ「トライアスロン税理士の独立開業日誌>
2022年10月1日スタート。毎日配信中。
よろしければ、登録お願いいたします。
こちらから

<メルマガ「ひとり社長の仕事術」>
ご登録が一定の数に達した時点で配信開始します。
よろしければ、登録お願いいたします。
こちらから

<You Tubeチャンネル「独立・開業コンサルタント 税理士 ユウジロウ」>
毎週金曜日、You Tubeで動画配信しています。
よろしければ、チャンネル登録お願いいたします。
こちらから

<単発・スポット相談>

<申告のご依頼>

<コンサルティング>

<相続・贈与>

1 個のコメント