社長が経理をどこまでやれるか?経理担当を雇うタイミング
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社長が経理をどこまでやれるか?
事業をスタートすると、自分で何もかもやらなければなりません。
営業で仕事を取ってきて遂行すると、それに伴って経理も自分でやることになります。
人によっては税理士に依頼する方もいらっしゃるでしょうし、自分のパートナーにやってもらうという方もいらっしゃるでしょう。
また、税理士でも抱えきれないぐらい業務量が増えた場合は、経理担当者を雇うというケースもあります。
その分岐点はどこにあるのでしょうか?
- 自分でやる
- 税理士に入力してもらう
- 自社で経理を雇う
実際、小規模であれば自分でできますし、ある程度のところまでであれば税理士事務所でも対応できないことはありません。
ただ、税理士事務所にすべて任せるというのは、ある程度の規模になってくると危険だと感じることがあります。
その辺りについて、今日はお伝えしていきます。
経理担当を雇うタイミング
- パートが10名を超える
- 飲食業
- クレジットカードが2枚以上ある
- 事業が複数ある
- 月の仕訳が500件を超えてきた
パートが10名を超える
パートさんを雇い始めると、自分一人ですべてをやるのはなかなか厳しくなります。
給与計算して給与台帳をつくって、それに伴って源泉所得税や住民税の納付も必要になります。
これらの作業だけでなく、「何をどうやればいいのか」を考える時間も必要になります。
この辺りから税理士に依頼する方は増えてきます。
ただ、パート社員も含めて10名を超えてくるとなると、税理士事務所だけですべて対応するのは難しくなってくる可能性があります。
業務量が増えると、現場を見ていないと分からないことがあります。
そのため、会社で経理担当者を雇うほうが、より正確な経理ができます。
私もこれまで10名を超える会社を担当してきました。
ただ、その場合は社長を含め、社内に経理ができる方がいらっしゃいました。
会社が経理にまったく関わらず、税理士事務所だけで10名以上の従業員を抱える会社の経理を担当するのは少し厳しいかと思います。
やれないことはないですが、正確性に欠けるリスクを含んでいます。
飲食業
先ほどのパート従業員数とも共通しますが、飲食業も同様です。
こぢんまりしたお店で、事業主とパート1〜2人で回せるような状態であれば問題ありません。
しかし、常時5〜6人が働き、さらに10名を超えるような規模になってくると、業務量はかなり増えてきます。
売上も増え、人の数も増え、全体としての業務量も増えます。
パートさんが増えやすい傾向がある飲食業は、経理担当者を置いた方が安全なケースが多いでしょう。
社長が経理もできる方であればいいですが、現場に出なければならないとなると、パートナーに頼むか、それが難しければ経理担当者を雇うことをおすすめします。
売上が5,000万円以下で、業務量がそれほど多くなければパートでも構いません。
しかし、5,000万円を超えて業務量が増えてきたら、正社員の経理担当者を雇い、しっかりと経理体制を整えましょう。
クレジットカードが2枚以上ある
クレジットカードが複数あると、それぞれの明細を合わせるのに時間も手間もかかります。
税理士でも1〜2枚程度なら対応できますが、3枚以上になってくると、実際に使った本人でないと分からないことも多く、照合作業が非常に困難になります。
そのため、常に経理に携わる方が必要になってきます。
クレジットカードを多く利用する会社ほど業務量は増えますので、経理担当者を置いておいた方が安全でしょう。
社長はクレジットカードを使うことは得意でも、それを管理することは別の仕事です。
未払金の残高とクレジットカード明細の残高をきちんと一致させるのは簡単ではありません。
そのため、経理担当者が管理する体制が必要になってきます。
事業が複数ある
事業が複数あると売掛金の管理も複雑になります。
売上が正しく計上されているか、その売上に対する売掛金がきちんと回収できているかを、毎月試算表で確認しなければなりません。
一つの事業であれば流れは把握しやすいですが、二つ以上になると管理の手間はかなり増えてきます。
社長がある程度対応できればよいですが、現場が忙しく経理まで手が回らないのであれば、パートナーや経理担当者に任せることも必要です。
これも売上規模や業務量によります。
最初はパートでもよいでしょう。
しかし、売上が5,000万円から1億円近くになってくると、正社員の経理担当者を雇い、しっかり経理体制を整えることが必要になります。
月の仕訳が500件を超えてきた
業務量という点では、月の仕訳件数も一つの目安になります。
私のお客さまだと、月100〜200件程度であれば、社長ご自身で経理をやっていただいています。
200件を超え、500件ぐらいになってくると、自分だけでやるのは難しくなります。
そのため、入力まで対応してくれる税理士事務所であれば、お願いするのもよいでしょう。
しかし、500件を超えてくると、税理士事務所でも対応が厳しくなってきます。
もちろん、担当スタッフを配置して対応することもできますが、取引内容を十分に把握することが難しくなります。
そのため、月500件から1,000件程度になってくるのであれば、社内に経理担当者を置いた方が、安全に経理を運営できるでしょう。
ただ、仕訳件数だけでは判断できません。
実際に会計ソフトや帳簿を見てみないと分からない部分もあります。
売上でいうと、1,000万〜2,000万円程度であれば、社長ご自身でも十分対応できるでしょう。
また、業種によっては売上が3,000万〜5,000万円になっても、高額案件を扱う仕事で、取引件数が少なければ社長自身でも対応できます。
一方で、飲食業は日々の消耗品や仕入れ、細かな経費などで取引件数が格段に多くなります。
そのため、取引件数が500件を超えてくるようであれば、税理士事務所だけでは難しくなることもあります。
会社内部に経理担当者を置くことを検討するタイミングかと思います。
経理にかける時間と想い
今日は、社長が経理をどこまでやれるか、そして経理担当者を雇うタイミングについてお伝えしました。
社長が対応できるところまでは自分で行い、時間的に厳しくなったら税理士事務所にお願いする。
さらに税理士事務所でも抱えきれなくなったら、会社で経理担当者を雇う。
この流れが基本になるかと思います。
税理士から「会社で経理担当者を雇ってください」と言われることは、実際にはあまり多くないでしょう。
その前に、顧問の解約をしたいという税理士の方が多いのではないでしょうか。
会社の将来を考えるのであれば、会社の中に知識やノウハウを残していくことが大切です。
税理士事務所がすべてを行うのではなく、会社内部で経理担当者を育て、ノウハウが社内に引き継がれる体制を作ることが大事でしょう。
もちろん、経理を外注する方法もあります。
しかし、それでは会社内部にノウハウが残りません。
外注先にノウハウが蓄積されますが、社長や会社には残らないため、会社の財産にはなりにくいでしょう。
経理や税理士への支出を単なる経費と考えるのか、それとも会社や社長の中に蓄積される資産と考えるのか。
この考え方の違いによって、経理にかける時間や想いも変わってくるでしょう。
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