B/S(貸借対照表)つけてイメージアップ。税務調査に至らないためのB/Sづくり
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税務調査に至らないためのB/Sづくり
前回、前々回と税務調査対策についてお伝えしました。
今日は、税務調査に至らないためにできること。
その上で、対外的な信用力も付けられる貸借対照表(B/S)についてお伝えします。
B/Sは、B/Sづくりにかけた手間暇以上の効果があります。
B/S(貸借対照表)つけてイメージアップ
B/Sとは?
B/Sは、バランスシート。
貸借対照表を略してこう呼びます。
会社(法人であれば)、B/Sは損益計算書と共につくって税務署へ提出します。
対して、個人だと、B/Sは強制ではありません。
損益計算書だけ提出することが可能です。
損益計算書は、1年間に生じた
- 売上
- 仕入
- 経費
- 利益
のトータル金額を表示するもの。
B/Sは、損益計算書のように1年間のトータルではなく、決算日の一時点における残高を表示します。
- 資産
- 負債
- 資本
B/Sをつくるには、預金や売掛金といった資産の残高や、買掛金や借入金といった負債の残高を把握しなければなりません。
つくる書類が2つになると手間も2倍になるのかというと、やりようによっては2倍もかかりません。
B/Sをつくるメリット
会社(法人)だとB/Sの提出は強制ですが、個人だと任意なので作らなくてもお咎めはありません。
その分、つくって提出すると、青色申告特別控除がより多く受けられます。
- 通常 10万円
- B/S提出 55万円
- B/S提出かつe-Taxで提出 65万円
10万の控除が65万になれば、差額は55万円。
税率5%の人であれば、27,500円。
10%なら55,000円の節税になります。
B/Sがあることで、税務署はキチンと経理しているという印象を持ちますし、金融機関も同じく。
節税になるならやらない手はありませんが、それでもやらない人は一定数います。
わざわざ、「税務署にたくさん提出したら勘ぐられる」と思う人もいるでしょうが、そこは逆でしょう。
なにもなければ、その未開の地について知りたくなるのが人の心情です。
B/Sは誤魔化せない
損益計算書の数字をごまかすことはできても、B/Sの数字をごまかすのは難しいもの。
口座のある金融機関であれば、金融機関が自体がその口座残高がわかるわけで。
どういった得意先や仕入先があって、どれだけの売掛金や買掛金があるのか?
こういった部分は、見せたくないかもしれませんが、ある意味、スネの部分をあえて見せることで信用力は生まれます。
個人でもB/Sがあれば、「しっかりしているな」という印象を持たれますが、B/Sがないとどれだけ売上規模があっても中身は個人商店のレベルと判断されます。
対外的なことより自分の事業をちゃんと把握する
B/Sをつくることは、対外的な印象が良くなるだけでなく、自分の事業をきちんと把握することができるようになります。
損益計算書だけだと、売上・仕入・経費を集計するだけですが、これだけだと漏れやミスが発生することは一定数あります。
その点、B/Sをつくるとなると、預金や売掛金といった資産から買掛金や借入金といった負債の残高まで合わせるので、その過程で人為的ミスが見つかることが多々あります。
なので、会社の決算書をつくる場合は、B/Sからつくりあげていきます。
損益計算書には模範解答はなく、合っていようがなかろうが、自分がつくったものが解答になります。
対して、B/Sは、自分でつくり上げながらも、金融機関からの残高証明書や得意先・仕入先からの請求書という参考書を見ながらつくり上げることができます。
つまり、貸借対照表の数字は、損益計算書の数字に比べて、より信憑性のある数字なのです。
もちろん、適当な決算をしていたら、そもそもの数字は合いませんが。
税務署や金融機関あるいは税理士といったプロがB/Sを見れば、経理に対しての姿勢が見えます。
結局、B/Sナシの決算書は、一部白紙の答案を提出しているようなもの。
例え、間違っていようが、B/Sに数字を記載して提出したほうが、見る人の印象は良いでしょう。
B/Sは、会計ソフトでつくる
では、B/Sはどうやってつくるのか?
紙でやるとなると、簿記を習って、仕訳をおこして、元帳に転記した数字を最後に集計してB/Sに記載します。
時代は進化して、今は、会計ソフトを入れて取引を入力すれば、B/Sのベースはできます。
どこぞの会計ソフトは、「自動でかんたん」と謳っていますが、B/Sは自動ではできません。
日々の取引をこまめに付けて(入力)していればベースは出来上がりますが、漏れやミスは必ずあります。
より正確なB/Sをつくるには、月イチ決算をやること。
毎月月初に、前月の決算をすることで、そこで漏れやミスを正常に修正します。
これを12ヶ月続けていれば、決算時に膨大な時間をつぎ込むことはありません。
B/Sで事業に向き合うことができる
今日はB/S(貸借対照表)をつくるメリットについてお伝えしました。
対税務署や銀行だけでなく、B/Sは、自分の事業により向き合うことができる道具です。
B/Sの作り方については、個別コンサルティングで承っています。
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