相続税・贈与税

住宅資金贈与の非課税が2年延長。枠は最大1,000万に縮小か?令和4年度税制改正対応<No 1377>

yujiroyamamoto

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住宅資金贈与の非課税が2年延長

昨日、住宅資金贈与の非課税の2年延長が、次の改正に盛り込まれたとの報道がありました。

翌年に実施される税制改正大綱は、毎年前年の12月中頃に発表されます。

実際に法律が機能するのは1月からです。

住宅資金贈与の非課税の内容については縮小されるようですが、この機会に一度おさらいをしておきます。

[aside type=”normal”]  2021年12月10日 令和4年度税制改正大綱が発表されましたので補足します。

なお、新しい基準が適用されるのは、2022年1月1日からになります。[/aside]

枠は最大1,000万に縮小か?制度の概要と詳細。

住宅資金贈与の非課税は、親から子供または祖父母から孫へ、住宅を取得するための資金を贈与した場合に、一定の金額まで贈与税がかからない制度です。

これまでの期限は、2021年の12月末でした。

次の改正では、2年延長される見通しです。

[aside type=”normal”]  2023年12月末までの延期が決定しました。[/aside]

非課税限度額

2021年中に消費税10%で取得した場合、

  • 省エネ基準に適合した住宅だと1,500万円
  • 上記以外だと1,000万円

が限度額になります。

省エネ基準に適合しているかどうかは、こちらをご参照ください。

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税

改正では、最大でも1,000万円、場合によっては800万円まで限度額が縮小されるようです。

[aside type=”normal”] 改正にて、

  • 耐震、省エネ又はバリアフリーの住宅用家屋 1,000万円
  • 上記以外だと 500万円

に縮小されました。[/aside]

適用要件

非課税の適用を受けるための要件は、

  • 年内の12月31日までに贈与を受けること
  • 贈与の翌年3月15日までに新築または取得すること
  • 贈与の翌年3月15日までに自宅として住むこと
  • 床面積が40㎡以上240㎡以下
  • 家の床面積の2分の1以上が贈与を受けた人の居住用として利用

などがあります。

[aside type=”normal”]  改正にて、

  • 築年数要件が廃止
  • 新耐震基準に適合している家屋が追加

となっています。[/aside]

贈与を受ける人の要件

贈与を受ける人は、

  • 贈与した人の子や孫
  • 贈与を受けた年の1月1日に20歳以上(2022年4月1日より18歳以上
  • その年の所得が2,000万円以下(一定の場合、1,000万円以下)
  • 平成21年から平成26年までにこの非課税の適用を受けたことがない
  • 親しい身内から取得していない
  • 贈与時に日本に住んでいること(例外あり)

詳細は、国税庁のホームページをご覧ください

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税

申告

非課税の適用を受けるには、期限までの申告が必要です。

  • 贈与の翌年2月1日から3月15日まで

仮に、この非課税の適用を受けることで税額が発生しないとしても申告は必要です。

こういった納税者にとって有利な規定は、申告することが条件になっていることがほとんどです。

必要書類

非課税の適用を受けるために必要な書類は、

  • 贈与税の申告書
  • 戸籍謄本
  • 売買契約書のコピー

贈与税の申告書は、国税庁のホームページでつくれます。

マイナンバーカードがあれば、ネットで完結できます。

Macで所得税を申告したときの記事がありますが、事前の準備は同じでしょうから参考にしていただければ。

Macでe-Taxによる2020年分確定申告の「事前準備セットアップ」をする<No 1151>

Macでe-Taxによる2020年分確定申告の「事前確認」をする<No 1152>

戸籍謄本も、ネットから入手できます。

謄本は登記ねっとで自宅から申請。登記情報提供サービスとの違い<No 1290>

よろしければ、動画もどうぞ。

「細く、長く」で普通の人に手厚く

住宅ローンも控除率を下げたうえで、期間は延長するようです。

この贈与もそうですが、高所得のかたを外したうえで、中所得者以下の人が長く受けられる制度にしたいのでしょうね。

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