住民税

個人住民税の申告は誰がやる?年末調整から住民税の申告まで<No 977>

yujiroyamamoto

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人を雇うと住民税の申告が必要です

確定申告(所得税の)のやり方がわかっていても、「住民税の申告が分からない」という声をよく聞きます。

基本的に、確定申告をしていれば、税務署が申告情報をお住まいの市町村へ引き継いでくれるので
自分で住民税の申告をする必要はありません。

また、サラリーマンなど勤務の方も、勤め先が年末調整から住民税の申告まで、
一連のことを行ってくれるので自分でやる必要はありません。

[aside type=”normal”]一部、年金収入のみの場合や、
上場株式がらみで住民税のみ申告するケースがありますが、ここでは割愛します。[/aside]

 

一方、自分で事業を始めて人を雇うと、事業主である自分が社員の住民税を
申告しなければいけません。

では、どうやって住民税の申告をするのか、その流れを年末調整から追ってお伝えします。

年末調整から住民税の申告まで

まずは所得税の計算

事業主が社員に給料を支払えば、給与計算は事業主が行います。

事業主は支払う給料から所得税を計算して天引きします。

毎月給料から天引きするこの所得税のことを「源泉所得税(源泉徴収税額)」と言います。

源泉所得税は、毎月の給料からその年度の所得税総額を見積もった上で、
これを毎月ベースに割り戻した金額です。

あくまでも暫定の金額なので、給料の変動が大きいと、実際の所得税と天引きした金額に
ズレが生じます。

このズレを調整して精算する作業を年末調整と言います。

年末調整は、12月分の給料が確定してから始めます。

通常、給料の支払い日までに還付金額(徴収金額)を確定させて、
給料に上乗せ(又は天引き)して支払います。

ただ、経理がある組織であれば締日から支払い日までに作業をこなすことができますが、
個人や零細企業など経理がないところであれば日数がかかります。

そんな場合は、12月の給料日にこだわる必要はありません。

  • 還付金だけ年明けに計算して社員に渡す
  • 1月分の給料で精算

でも大丈夫です。

基本的に、天引きする所得税の額は年間所得税よりもやや多めに設定されているので、
還付になることが多いです。
(控除がまったくない場合は、徴収(支払う)になるケースがあります)

 

 

税理士や社労士に依頼する場合

年末調整を税理士や社会保険労務士に依頼した場合、
社員ごとの還付金額・徴収金額を知らせてくれます。

その明細を見ながら、給料に加減します。

 

源泉所得税の納付

事業主は、天引きした所得税を翌月の10日までに支払わなければなりません。
(特例の届出をしていたら、半年ごと。7/10と1/20)

支払い方法は、

  • 税務署や金融機関にて金銭で
  • ネットバンキング
  • クレジットカード納付
  • コンビニ納付

パソコンに苦手意識がなければ、ネットバンクやカード納付で、
そうでなければコンビニ納付がオススメです。

国税の納付手続き

コンビニ納付は、自分で印刷した紙をコンビニに持っていき支払います。
(30万円まで利用可能)

 

住民税について

事業主は、所得税について会社の経理や税理士・社労士から金額のフィードバックがあるので
記憶に残ります。
(自分でやっている場合は当然わかります)

住民税についてはフィードバックがない場合があるので、
申告しているのかどうかわからないことがあります。

住民税の申告は、通常、年末調整を行った方がその流れで行います。

具体的には、給与支払報告書(源泉徴収票と同じ書式のもの)を社員の住所地の各市町村に
提出します。

 

 

全員が住民税の申告をしているのか?

住民税の申告は、正社員・パートにかかわらず、社員すべてについて提出しなければなりません。

ただし、給料が少額で住民税がかからないのであれば、あえて提出しないケースもあります。

また住民税は(所得税の)課税所得の10%程度と、けっこう高額な金額になるので、
申告しないという方もおられますが、住民税の申告をしないと所得の証明が出ないので

  • 住宅ローンを借りる
  • 融資を申し込む
  • 保育所・学校に入る

などの手続きができないというリスクがあります。

 

住民税の申告をしているかどうか?

事業主が自分で申告すればわかりますが、税理士や社労士に依頼すると、
住民税を申告してくれたかどうかわかりません。

きちんと伝えてくれなければ、聞いて確認します。

社員であれば、事業主に聞いてみます。

源泉徴収票をもらっていれば、住民税も申告してくれている可能性はありますが、
もらっていない場合はわかりません。

所得の証明が必要なときは、キチンと対応してもらうよう事業主にお願いします。
(対応してもらえないようなら、公的機関に相談しましょう)

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