現金帳の残高が数百万円。実際残高と異なるときの対処法<No 1420>
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取引すべてが反映されないとズレる
自分で帳簿をつけていると、現金の残高が数十万円、あるいは数百万円になっているなんてこともあるでしょう。
会計ソフトであれ、Excelであれ、手書きの帳面であれ、すべての現金取引が帳面に反映されていないとこうしたことが起こります。
本来、店舗のレジのように、事業とプライベートのお金をキチンと分けていればこうしたことは起こりません。
現金の残高が大きすぎたり、逆に、赤字だったりするときは、何らかの原因があります。
現金帳の残高が数百万円。実際残高と異なるときの対処法
生活費が抜けている
帳簿上の現金残高が100万円となっていたらどうするか。
本当に100万円が事業資金として手元にあれば正解ですが、個人だと、大きな現金を手元に置いていることは少ないでしょう。
そうした場合、考えられるのは、生活費が抜けていること。
生活費をプライベートの資産から取り崩していない限り、事業から得られる収入で日々生活されているでしょう。
そうすると、事業から得られる収入が預金に入金されたのち、そのお金を引き出せば現金になります。
その現金を生活費に使ったことを帳簿に書き込まなければ、現金が残ったままです。
月の生活費が20万円なら年間、
20万円✕12ヶ月=240万円
25万円なら、
25万円✕12ヶ月=300万円
現金帳に残ったままの状態です。
こうして、数百万円の現金残高が発生します。
では、この状態を解消するにはどうするのか?
生活費を現金帳から引き出したことを帳面に記載します。
会計ソフトであれば、
借方 事業主貸勘定(店主貸勘定)20万 / 貸方 現金 20万
を仕訳として入力します。
Excelや手書きの現金帳であれば、現金帳の貸方へ20万円を書き込んで、残高から20万円を減らします。
今のご時世、現金を扱う機会は減っています、
レジでもない限り、個人だと現金残高は財布の中身+α程度でしょう。
経費が抜けている
生活費同様、経費が漏れていることも考えられます。
- 通帳から下ろした時点で現金をプラスにして、支払い処理を現金帳に書かなかったり
- 通帳から下ろした時点で現金をプラスにして、プライベートの口座から支払ったり
していると、こうしたことが起こります。
大きな設備を買うときに、事業用の口座にお金がなく、プライベートの口座から払ったときなんかもよくあります。
プライベートの口座から払っても、売上に貢献する支出は経費になりますので、現金帳へ忘れずに書き込みましょう。
逆に赤字になったら
現金がマイナスの場合、プライベートの支出を入れていることが考えられます。
それは、事業内で回っているお金以上の支出があるということ。
税金を少しでも減らそうと経費としてプライベートの支出を盛り込んだが故に、
現預金+事業から得られる収入
以上の金額が現金帳から支払われたことになると、こうしたことが起こります。
考えてみれば現金がマイナスになることはあり得ません。
レジのお金がゼロの状態で、さらに支払いができるかどうか考えてみればわかるでしょう。
お金は事業から得た収入で回っています。
現預金がたらふくない限り、収入以上の支出は不可能です。
税理士・税務署・銀行は、こうしたところから、プライベートの支出を経費に盛り込んでいることに気づきます。
現金残高を明らかにすると信用される
現金帳の残高が大きかったり、赤字だったりするのは、現金帳をつくっている(依頼してつくってもらっている)からわかることであり。
- 売上
- 仕入
- 経費
を損益計算書に記載しただけだと、今回のようなことには気づけません。
故に、貸借対照表で資産を明らかにしていると個人でも信用があります。
貸借対照表の作成が強制の法人は、個人よりも信用されるのはこうしたところからでしょう。
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