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Amazon・クレカ利用時のクラウド会計 未払金勘定の合わせ方<No 1396>

yujiroyamamoto

)マネーフォワードクラウド

Contents

クラウド会計は全自動にあらず

クラウド会計は、便利なようで、使い方を間違えるとあらぬ方向へむかいます。

すべて勝手にやってくれそうですが、そうでないことも。

一度、設定したらすべて自動というわけではありません。

最初の設定も大事ですが、その後も、チェックすべきところをちゃんと見ながら、徐々に手間が減っていくように感じです。

Amazon・クレカ利用時のクラウド会計 未払金勘定の合わせ方

クラウド会計は、ネット上にある自分のデータをボタン一つでパソコンやスマートフォンに取り込んでくれます。

私の場合だと、

  • ネットバンク(2行)
  • クレジットカード(3社)
  • PiTaPa(交通系ICカード)
  • Amazon

で使ったデータのうち、

  • 日付
  • 金額
  • 取引詳細

が、クラウド会計ソフトのマネーフォワード(以下、「MF」)に取り込まれます。

日付・金額に間違いはありません。

摘要欄に記載される詳細は長めになりがちなので、自分仕様に書き換えることがあります。

勘定科目は、最初に設定すれば、その後は自動で認識してくれます。

毎朝、MFで取り込んだ新規の取引をボタン一つで仕訳として登録しています。

これまで、すべて手入力していたことを考えると画期的なシステムです。

とはいえ、これを1年間続けただけで、正確な決算書が出来上がるわけではありません。

正確なように見える決算書が出来上がります。

特に間違いがあるのは、未払金勘定です。

未払金勘定の設定

ネットで買い物した場合、直接振り込みすると、銀行口座から支払い金額が落ちたデータがクラウド会計に取り込まれます。

ここままだと帳簿に反映しないので、

借方 消耗品費 100,000円 貸方 普通預金 100,000円

といった仕訳にしてから登録します。

これが、クレジットカードを使ってAmazonで買い物した金額が銀行引き落としされる場合

  • Amazon
  • クレジットカード
  • ネットバンク

それぞれとクラウド会計を連携させる必要があります。

すると、

  • Amazonから買い物をしたデータ
  • カードで決済があったデータ
  • ネットバンクで引き落としがあったデータ

の3つの取り引きが取り込まれます。

ここで、すべて、「借方 消耗品費」とすると消耗品費が三重で計上されてしまいます。

これを回避するために、Amazonとクレカに対し「未払金勘定」の補助科目をつくります。

未払金勘定の補助科目をつくる

補助科目は、クラウド会計だと、Amazonやクレカと連携したときに自動でつくってくれます。

手動でつくる場合は、MFだと、「各種設定」から「勘定科目」を選んでから、

補助科目追加で登録できます。

Amazonもクレカも、未払金勘定一つだとごっちゃになって、それぞれの残高がいくらなのかわかりません。

補助科目をつくることで、Amazon・クレカに対する残高がわかるようになります。

残高が合っていないと、決算時の利益もきちんとした数字になりません。

クレジットカードを使いAmazonで買い物をした場合

Amazon:発生時

借方 消耗品費 100,000円 貸方 未払金(Amazon) 100,000円

Amazonで買い物したときの仕訳は、貸方を未払金(補助科目 Amazon)にします。

補助科目にAmazonをつくることで、Amazonへの未払金がいくらあるのかわかります。

Amazonと連携した時点で、消耗品の購入は済んでいるけれど、支払いはまだなので、未払金勘定を使います。

この未払金(Amazon)の残高は、カード決済時に(購入とほぼ同時)に未払金(〇〇カード)に引き継がれて消えます。

クレジットカード:決済時

Amazonに対する未払金は消え、代わりにクレジットカード会社への未払金に変わります。

これを仕訳にすると。

借方 未払金(Amazon)100,000円 貸方 未払金(〇〇カード)100,000円

となります。

この時点で残高として残っているのは、未払金(〇〇カード)100,000円です。

ネットバンク 引き落とし時

そして最後、銀行引き落としになったときに、未払金(〇〇カード)の残高が消えることなります。

仕訳にすると、

借方 未払金(〇〇カード)100,000円 貸方 普通預金 100,000円

となります。

これで、未払金すべての残高が消えたことになります。

消耗品の購入から支払いまでのあいだに3つの仕訳が介在します。

これら未払金の残高がすべてきれいに消えていればいいのですが、なかなかそういうわかにはいきません。

というのも、カード会社の決済データがクラウド会計に取り込まれるまでタイムラグが生じることがあるからです。

未払金勘定の合わせ方

例えば、次の未払金(Amazon)勘定を見てみると、1月2日に買ったビールは当日に楽天カードで決済されています。

しかし、1月4日に購入したデロンギのオイルヒーターは、1月6日現在でも未だ決済データが届いていません。

2、3日後には遅れて届くのですが、これが、月をまたいだり、決算日をまたいだりすると、何かの拍子に取り込まれないデータが出てくることがあります。

そのため、未払金の補助残高がゼロになるよう、定期的なチェックが必要です。

月イチで帳簿を締めたときに残高を合わせるが一番ですが、細かい作業になるので、私の場合、下半期になったあたりから徐々に合わせるようにしています。

取り込まれていないデータがあるときは、ピンポイントの日付でデータ連携して取り込みます。

とはいえ、前月末の未払残高が翌月にきっちり消えないこともあります。

銀行引き落とし日が翌々月の10日だったりすると、残高は常に1ヶ月以上の金額になるので。

そうなると、クラウド会計のなかだけで合わせるのは難しく。

カード会社やAmazonの支払履歴と照合しながら確認します。

細かい作業ですが、きっちり合ったときに喜びを感じたら、経理に向いていますし、職業会計人としてもやっていけるでしょう。

税務署から返品されないための検品

クラウド会計でも決算書が全自動で完成するわけではありません。

クラウド会計は、工場でいうベルトコンベアーの役割です。

ノーチェックだと税務署から返品されてしまいますので。

そうならないためにも自身の検品が必要です。

もちろん、プロにお願いするのも一つでしょう。

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