相続税申告に係る税理士報酬のあれこれ。金額同様担当者も大事

yujiroyamamoto

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ネットの価格がすべてではない

相続があっても、相続税の申告を経験されるかたはそれほど多くありません。

全体の7%〜8%程度。

100人の相続で7人か8人といったところです。

相続にあたって、「どの程度の相続税が発生するのか?」と同時に気になるのが、税理士への報酬でしょう。

事業をやっていれば話せる税理士が身近にいらっしゃるでしょうが、やっていなければイチから探すことになります。

親しい人に紹介されたからといって、適正な価格・質が保証されるわけではありません。

幸い、今はネットである程度のことはわかります。

とはいえ、価格がすべてではありません。

相続税申告に係る税理士報酬のあれこれ。金額同様担当者も大事

一般的に、1億までは相続財産の0.5%〜1%程度、1億を超えると0.4%あたりまで徐々に下がっていく傾向があります。

旧税理士報酬規定を使っている

かつて、「税理士報酬規定」という価格表がありました。

この報酬規定を元に価格が決められていたので、どこに頼んでも同じ価格でした。

旧税理士報酬規定は2002年で廃止されて、その後、自由化されています。

  • 5,000万円未満 200,000円 0.4%
  • 7,000万円未満 350,000円 0.5%
  • 1億円未満 600,000円 0.6%
  • 3億円未満 850,000円 0.28%
  • 5億円未満 1,100,000円 0.22%
  • 7億円未満 1,350,000円 0.19%
  • 10億円未満 1,700,000円 0.17%

この規定をそのまま利用しているのは、ご年配かつごく少数の税理士ぐらいかと。

1億円を山の頂点にして、1億を超えると徐々に下がっていきます。

1億を超えたあと、0.4%よりも更に下がっているので、今の格安と言われるところよりも更に安い印象です。

物価スライドで上昇したとも言えます。

一般的な街の税理士

  • 1億までは1%(場合によっては下げる)
  • 1億超 相続財産に応じて0.4%まで下げる

1億までの場合、1%をスタートとしてどこまで下げるのか。

1%そのままの場合もあるでしょうし、0.7%あたりまで下げるところもあるでしょう。

これがネットになると0.5%あたりまでぐっと下がっている印象です。

ネットの場合、安く受けるので、その分「多くに」なるのは当然のこと。

そうなると、資格がない人がやる機会も出てくるでしょうから、そのあたりは考えようはあるかと。

もちろん、事務所全体でカバーしているでしょうが、1つの仕事に対して、流れ作業的な感覚になる可能性は高く。

このあたりは担当者にもよるのでしょうが。

ネットの場合であれば、複数の事務所の担当者と直接会って話したほうがいいでしょうね。

ネットの格安相続専門事務所

R事務所

  • 1億円まで 0.5%程度
  • 1億超だと 0.4%以下

旧税理士報酬規定に近い価格体系になっています。

T事務所

  • 1億円まで 0.5%程度
  • 1億超だと 0.4%程度

Rと同じような体系ですが、Rは1億を超えると徐々に率が下がっていきますが、
Tは0.4%程度を維持しています。

ネットの格安も先ほど同様、いろんな事務所で話して決めたほうがいいでしょう。

相見積とって値切ることよりも、より自分たちにあった担当者を探すことのほうが大事かなと。

大手税理士法人

大手はネットに価格表を載せていません。

ただ、料金体系は、相続財産総額に一定の率を乗じるのではなく、

・遺産1億円以下部分
・1億超3億円以下
・3億超10億円以下

といった層にそれぞれの率を乗じて計算した金額の合計になる仕組みです。

結果、0.4%あたりの数字を出しています。

大型案件が多いでしょうから、お客さまはネットで料金表を見て決めるというよりも、普段から事業顧問や資産管理でお世話になっているところに頼む傾向があります。

ただ、事業顧問でお世話になっていても、相続案件では別のグループ事務所に振られるケースもあります。

そうなると、価格表のないところから言い値でスタートするリスクがあります。

お客さまが資産家であったとしても、一般的な料金体系とはかけ離れた金額を提示されるのは、本意ではないはず。

話が進む前に、お金の話はしておきましょう。

結論

懇意にしている税理士がいればいいですが、事業をやっていないといることは稀でしょう。

相続税の申告ではじめて税理士に依頼するときは、

  • 金額同様、担当者も大事
  • 所長や上司でなく、実際にやってくれる担当者と話す
  • 複数の事務所に行って話す

といったことをやっておいて損はないでしょう。

担当者だけでなく、事務所の雰囲気なんかも見ておくのも。

私のようにひとりだと事務所も何もないですが、そんなときは、ブログやHP・You Tubeといった発信でどんな言葉を発しているのか見ておけば判断材料になるでしょう。

ひとりだと、最初から最後まで担当が変わることはありません。

金額も大事ですが、少なくないお金ですから。

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