換価の猶予。申告後に税金の支払いを猶予してもらう<No 1225>

納税の猶予と換価の猶予

2020年分(令和2年分)確定申告書の提出は、4月15日で期限を迎えました。

本来であれば、

  • 所得税は3月15日
  • 消費税は3月31日

が期限でしたが、コロナの影響で延長されていました。

消費税の期限は半月しか伸びておらず、所得税と同じ日なので注意が必要です。

税金の支払い期限も同じく4月15日です。

振替納税(銀行引き落とし)にしていれば、

  • 所得税は5月31日(月)
  • 消費税は5月24日(月)

なのでひと月余裕があります。

前日までに残高チェックをしておきましょう。

さて、前回の申告では、コロナによる「納税の猶予の特例」があり、期限以降でも税金の支払いを待ってもらうことができました。

この特例は2021年2月1日で終了したので、今回の申告では使えません。

代わりに今回使えるのが「換価の猶予」です。

聞き慣れない名称ですが、国税徴収法第151条の2を要約すると次のように書かれています。

  1. 国税を一時に納付することにより、事業の継続又は生活の維持を困難にするおそれがあると認められる
  2. 納税について誠実な意思を有すると認められる
  3. 猶予を受けようとする国税以外の国税の滞納がない

場合は、納付すべき国税の納期限から6ヶ月以内に申請することにより、換価の猶予を受けることができます。

第151条の2関係 申請による換価の猶予の要件等

換価の猶予が認められると、

  1. 原則として1年間納税が猶予される
  2. 猶予期間中の延滞税が軽くなる
  3. 財産の差押えや換価(売却)猶予される

といった効果があります。

今回、2020年分の申告を済ませたものの、税金の支払いを遅らせたいという方は、換価の猶予申請をすることになります。

申告後に税金の支払いを猶予してもら

納税の猶予と換価の猶予は同じようですが、納税の猶予は期限を延ばしてもらうのに対して、換価の猶予は期限を延ばすのではなく、財産の差押えや換価(売却)しないといった違いがあります。

換価の猶予が認められると、通常の延滞税年8.8%が年1.0%と軽くなります。

ただし、申請書を提出して認めてもらう必要があります。

申請方法

換価の猶予を申請するには、

  • 換価の猶予申請書
  • 財産収支状況書

の2つの書類が必要です。

税務署でももらえますが、パソコンとネット環境があるなら国税庁のサイトからダウンロードしましょう。

国税庁サイトのトップからだと、

  1. 新型コロナウイルス感染症関連情報
  2. 納付が困難な方へ
  3. 新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方へ(納税の猶予制度があります)

から入ることができます。

)猶予申請書の記載方法より

PDFだと手書きする必要があるので、Excelで入力する方が速いでしょう。

)財産収支状況書の記載方法

Excelだと自動で計算してくれるので電卓はいりません。

税理士が代理申請する場合は、作った申請書をPDFで保存し、税務ソフトの電子申告を利用すれば、イメージデータとして添付して送信することができます。

出さなければ認めてもらえない

国税庁のサイトを見ると、コロナによる「納税の猶予の特例」の記載があるのですが、2021年2月1日で終了しており、

  • その後の救済措置があるのか?
  • あるのなら何を提出すれば良いのか?

がひと目でわかりません。

わからない場合は、最寄りの税務署へ行くよりも、国税庁の電話相談センターで聞く方が早いでしょう。

今回の申請書は出して必ず認められるものではありませんが、出さなければ認めてもらえません。

とりあえず、できることから始めましょう。

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