生命保険・社会保険

保険代理店契約は「三方良し」か?保険契約はスタートよりもゴールが大事<No 970>

yujiroyamamoto

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代理店契約は「三方良し」か?

税理士として、これから独立を考えているのであれば、
価値提供の一環として、

生保の代理店をするかどうか

というのがあります。

自分が生命保険会社の代理店となって、お客様に対して保険を売る。

保険会社、税理士、お客様にとってメリットがあるからこそこういった売り方がある。

では、保険代理店にとって直接お客様に保険を売るのではなく、
税理士を通じて売ると何が違うのか?

税理士とお客様との間には関係性が出来上がっているので、

  • 直接売る手間が省ける
  • イチから関係性を築かなくても良い
  • クロージングが要らない

から保険が売りやすいというメリットがあります。

飛び込み営業よりも効率的に契約がとれますし。

税理士にとっては、保険契約が節税対策になるので、お客様のお役に立てます。

お客様にとっても節税対策になるので、税金を減らすことができます。

でも、実際のところはどうなのでしょうか?

保険契約はスタートよりもゴールが大事

黒字体質であるか?

節税対策になるとはいえ、それは黒字であることが前提であり、
赤字だと効果は薄くなります。

法人は赤字を10年間繰り越せるので、翌年以降の経費になっているともとれますが、
現在進行中の年度に関していえば節税にならず手元のお金が余分に減ったことになります。

こういったことを踏まえると、その年度にたまたま利益が出たくらいで保険に入るのは
時期尚早かもしれません。

契約時において、翌年以降、赤字になったときのことも想定しておく必要があります。

また、スタート時だけでなく、ゴールまでをキチンと想定し、常にお客様の契約を把握していられるか。

こういったことが得意な方なら良いですが、入るときだけ親切で後はほったらかしだと、
お客様から1年2年で解約したいと言わる可能性は高くなります。

自分が代理店でなくてもいい

独立時から代理店をやってきた私からすると。

節税対策の一つとして保険契約をお客様に勧めたいのであれば、自分がわざわざ保険代理店にならなくても構いません。

自分の知り合いの保険屋さんであったり、お客様の知り合いに頼めばいいわけです。

何社も比較するのが面倒なら直営でなく、代理店に頼みます。

紹介手数料を目当てにして代理店をやられる方もいますが、それは自分がやりたいことがどうなのか。

3年やって感じたことは、

  • 保険屋さんとの面談が煩わしい(そうでない方も)
  • 契約時だけ熱心
  • こちらが聞きたいことがあるときだけでいい

といったところです。

保険屋さんも営業なので仕方がないのもわかるのですが。

私が代理店を始めた理由は、勤務時代に自分主導で保険を使ったことがなかったからです。

とりあえず、お客様のためになる知識を習得したいから代理店となりましたが、法人契約を概ね終わらせたので、今後の利用頻度は多くないでしょう。

代理店契約は、未契約の年度が続くと本部からの肩たたきがあります。

それに応じて止めるという手も自然な流れでいいかもしれません。

退職金に充てる

お客様さまからの中途解約申し出は、赤字で手元資金が不足すると発生しやすくなりますが、
理由はもう一つあるのかなと。

ゴールがキチンと設定できていない

お客様が節税以外、何のために契約したのかを理解していないとお金を払い続ける意義がわからなくなります。

その点、保険料を積立にして社長の退職金に充てるというゴールが見えると、例え1年赤字であっても、節税以外の価値を見出すことができます。

30代、40代だと5年10年で廃業や事業承継を想定できませんが、50代以降であれば社長の退職というゴールが見えます。

自分がもらう退職金のためであれば、すぐに解約とはならないでしょう。

定期的なメンテナンスに充てる

ほかにも、設備の定期的なメンテナンス費用を捻出するために保険を利用することがあります。

  • 10年ごとに建物塗装が必要
  • 5年ごとに機械のオーバーホールが必要

数十万程度なら何とかなっても、数百万単位のお金となると、中小企業だとすぐに出せないこともあるでしょう。

融資という手もありますが、負債を増やすより、資産を積み立てて、必要なときに取り崩すほうが心理的に健全です。

また、定期の積金や預金でもいいですが、苦しくなったとき手を付けてしまうというリスクもあります。

保険で積み立てておけば、解約するのが手間なので、すぐに手は付けないでしょう。

出口を見添えて加入する

退職金にしろ修繕にしろ、お客様にとって将来の目的が決まった保険であれば、すぐに解約ということにはなりません。

入り口のメリットだけでなく、出口を見据えて加入するということが必要になります。

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