コロナ3年め、銀行との付き合いかたと借り入れの作法<No 1415>
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Cash is king
1月31日から事業復活支援金の申請がスタートしました。
これまで、少なくないお問い合わせをいただいています。
国や行政からの支援が一通り済んだところでの再支援なので、渡りに船とばかりに申請される方も多いでしょう。
とはいえ、この類の支援金や助成金は、いつまで続くかわかりません。
遅かれ早かれ行き詰まる事業を、さらに継続させているとの声も聞かれます。
もらえるものはいただいても良いのでしょうが、コロナ3年めとなった今、自助努力で事業を継続しておきたいところです。
- 売上が伸ばせないなら、経費を減らす
- 利益が出てもお金が残らないなら、経費以外の支出を見直す
できる限りのことをしてもお金の不安があるなら、支援金に頼る前に銀行から借り入れます。
事業が継続できない、生活できない理由は、手元にお金がないから。
借り入れであれ、何であれ、お金があれば生き続けることができます。
Cash is king
お金を借りることにネガティブなイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、お金に色はありません。
銀行に頼るのは悪いことではなく、問われるのは「借りたお金の使いかた」。
うまく利用すれば経営状態が良くなり、精神状態も安定します。
これまで銀行と距離をとっていた方に、はじめての借り入れについてお伝えします。
コロナ3年め、銀行との付き合いかたと借り入れの作法
銀行との付き合いかた
借金を毛嫌いされる方もいらっしゃいますが、お金がなければ事業を続けることはできません。
潤沢な現預金があればいいですが、そうでなければ、とりあえず借りておきましょう。
目安は、
月商売上の3ヶ月分
程度。
月商売上が30万なら、現預金90〜100万程度あるかどうか。
なければ、借り入れて手元預金を補っておきます。
売上の回収に滞りがなければいいですが、これより少ないと、
- 値下げの要請
- 大口得意先の撤退
- 売掛金の未回収
があると、すぐに行き詰まってしまいます。
これらは、コロナのような状況でなくても起こりうることです。
よく、「借りられるだけ借りる」ということを聞きますが、それが本音であっても銀行には言わないほうが良いでしょう。
結局、事業の数字をきちんと把握していれば、どれだけのお金が当面必要であるのかわかるはず。
必要以上のお金を借りることは、数字を把握していない印象を持たれてしまいます。
ただ漠然と、「借りられるだけ借りる」のではなく、「月商売上に照らして、3ヶ月から半年分の運転資金が必要です」と話したほうが印象はいいでしょう。
借り入れの作法
借り入れの意思を決め、銀行から提示された、
- 借入申込書
- 住民票
- 身分証明書
- 確定申告書(源泉徴収票)
- 通帳
といった最低限必要な書類とは別に、事業の状況を示すプラスαの資料を持参すると、心象は良くなります。
- 試算表
- 資金繰り表
- 借入金一覧表
- 仕入明細(仕入があれば)
- 在庫明細(在庫があれば)
- 事業の概要
- 社長の経歴
決算直後であれば申告書と決算書で問題ありませんが、決算から2・3ヶ月経っているのなら、その間の試算表があると喜ばれます。
資金繰り表は、顧問税理士やコンサルタントがいればそれら専門家にお願いする。
いなければ、自分でつくるのもいいですが、専門家にスポット(単発)で依頼すると、精度が高い資金繰り表を時短でつくってくれます。
事業の概要や社長の経歴は、口頭で説明するよりも文書にしておいたほうが、銀行内でアナウンスしてもらえます。
やり取りするのは担当者ですが、決済するのは、支店長以下の上役のかた。
そういった方々に自分や自社を知ってもらうために少しばかり汗をかきましょう。
これらに加えて、事業計画書があればより精度が高い資料になります。
借り入れよりも「借りたお金の使いかた」
無借金経営を信条とする方もおられますが、資金が貯まるまでスタートを遅らせていると、その分、時間は過ぎていきます。
借り入れ=ネガティブではなく、問われるのは「借りたお金の使い方」のほうです。
もちろん、身の丈に合わない借り入れは不要ですが、身の丈に合う借り入れがいくらなのか判断できないこともあるでしょう。
そのなときは、身近な専門家を頼られてはいかがでしょうか?
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