フリーランスは「事業主勘定」をチェックしよう。利益が出ているのにお金がない「理由」は明確に<No 507>
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利益が出ているのにお金がない
フリーランスとして独立すると、自分で経理をしなければなりません。
会計ソフトを入れれば、曲がりなりにも決算書は出来上がります。
「曲がりなりにも」と言うのは、それが正解がどうかはわからないということです。
この理由の大部分を占めるのは、「経費かどうかの判定」でしょう。
「何か経費で何が経費でないのかわからない。だから、税理士にお任せする」
というやり方もあります。
ただ、税理士に資料を預けて決算の説明を受けたら、「意外と利益が出ていた」なんてことも。
自分が出した利益と、税理士が出した利益の違いが何なのか。
一体、どんなフィルターを通ってそうなったのか。
そんなとき、チェックすべきは「事業主勘定」です。
「事業主勘定」をチェックする
なんで経費にならないの?
自分に厳しい人なら、ある程度のフィルターを自分で作ることが出来ます。
ただ、自分なりの基準や意識がないと、
「とりあえず、入れとこう」ってことになっちゃいます。
そうして出てきた利益は、自分が想像していたものと
大きく差が出ることも。
税理士フィルターで弾かれたのは、「経費にならない支出」です。
経費にならない支出とは、
- クルマやキカイなどの設備を買った
- 借入金の返済に充てた
- プライベートの支払いをした
など。
1の設備は買ったときに全額経費になるのではなく、
その効果が及ぶ月数(償却期間)に渡って徐々に経費になります。
2の借入金は難しい言い方をすれば経費ではなく「負債の消去」だから。
仕訳でいうと、
借方 借入金 / 貸方 預金 であって、
借方 借入金返済費 / 貸方 預金 とはならないからです。
(「借入金返済費」なんて聞いたことないですよね?)
もう一つ言えば、仮に借金を返済した時に経費になるとしてしまうと、
借りた時は「収入」にしなければ会計の辻褄が合わなくなってしまいます。
「借金したら収入になる?」
皆、激怒ですよね^^;
ということで、借入金は経費になりません。
3 経費になるのは売上を得るために必要な支払いなので、
プライベートの支払いは経費になりません。
ただし、社会保険や生命保険など生活に密着した支払いは、
救済的に別途、申告書の上で控除の対象となります。
「事業主勘定」をチェックする
支払ったのに経費にならなかった支出は、どういう処理がなされているのか?
会計ソフトを利用しているのなら、
税理士からフィードバックを受けた数字を見ましょう。
実際に支払っていても、経費にならない支出は、「事業主(貸)勘定」に変更されています。
そうすることで、プライベートの支払いを経費から除外します。
私の「事業主(貸)勘定」を見てみると、
- 保育料は経費になりません
- ジャケットは仕事用であってもプライベートにも使えるので
- 仕事に関係のないアプリも
- がん保険は経費ではなく「生命保険料控除」の対象に
- 日本生命も
- 社会保険料。これは私の会社の経費になります(半額のみ)
- 散髪代はダメですね
- テレビはリビングに置いてあるので
- 眼科での診療費は経費でなく「医療費控除」の対象に
- 薬局も同じく(求む。キャッシュレス対応の医療機関)
- ユニクロでPANTSを購入。当然経費ではありません
ちなみに、預金口座名に記載された文字・数字については、
こちらの記事を。
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会計ソフトを導入していても、
税理士からのフィードバックを受けていないと意味がありません。
なので、きちんと決算後のデータを上書きして、「事業主(貸)勘定」をチェックします。
会計ソフトを入れてなければ、「何が除外されたのか教えて欲しい」と聞いてもいいでしょう。
私の場合、聞かれる前にリストをお渡ししてます。
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