個人事業主に外注費を手渡したときのリスクと対処法

yujiroyamamoto

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手渡しはリスクあり

独立して間もない頃は、自分ひとりでやれるでしょうから、人を雇ったり外注さんに頼ることはないでしょう。

売上がそこそこ安定して、自分ひとりではまかないきれなくなると、人を雇うか外注さんに頼ることになります。

外注費と給料の違いについては、以前の記事で書いています。

外注費か給料か?人件費にまつわる税務調査対策

給料を外注費とした場合のリスクと対処法

外注さんへ仕事を依頼したら、外注費を払います。

そのとき、その外注費を振り込みで払うか、手渡しするか?

手渡しで払うとなると、それなりのリスクが生じます。

今日は、個人事業主に外注費を手渡ししたときのリスクと対処法についてお伝えします。

個人事業主に外注費を手渡したときのリスクと対処法

手渡しでもらうのは法人?個人?

外注費を手渡しするケースとして、法人に手渡しすることはまずないでしょう。

法人の申告は個人より厳密ですし、税務調査が入る頻度も法人のほうが高いです。

何より、法人経営者なら、現金でやり取りすることにリスクがあることはわかっているはず。

となると、外注費を手渡しする相手としては、法人よりも個人事業主である可能性が高いでしょう。

結論、手渡しせずに振り込む

結論から言うと、現金でのやり取りはリスクが高いので、外注先への支払いは振り込むべきでしょう。

理由は、

  • 払った形跡が残らない
  • 税務調査時に経費として認められないリスクあり
  • 経費として認められないと修正申告と追徴課税

といったところです。

現金払いなら、実際に払ったかどうかわかりません。

わからないと、調査のときに疑われます。

それをわかっていても、手渡しせざるを得ない事情があるのなら、その回避法をお知らせします。

リスクの回避法

手渡しのリスクを軽減するには以下の2つ。

  • 請求書をもらう
  • 領収書をもらう

銀行振り込みであれば、請求書があればいいですが、手渡しなら請求書と領収書をもらいましょう。

たまに、領収書だけの場合がありますが、領収書だけだと、相手先に経理能力が備わっていないことがわかります。

また、経理能力が備わっていないと、申告してるかどうかの疑義が生じます。

その点、領収書だけでなく請求書が発行されていれば、外注先の経理力がある程度担保されていると見られます。

外注先からの請求書がないと、外注先だけでなく、自分(自社)が困ることになります。

領収書なら何でもいいのか?

では、請求書や領収書があれば、なんでもいいのか?

なんでも良くないです。

これまで、いろんな請求書や領収書を見てきましたが、実態が伴っていないような請求書や領収書は見ればなんとなくわかります。

特に、市販の領収書で、日付や必要事項が抜けていたりするもの。

請求書なら、どこので現場で、どういった仕事なのかの詳細が記されていないもの。

日常的に、請求書や領収書を書く習慣がない人が書いたというのがわかります。

これは、請求書や領収書そのものの真偽だけでなく、発行した外注先が申告しているかどうか疑わしいと判断されます。

ちゃんと申告している人であれば、

  • 自社名が印字された請求書や領収書を使う
  • 仮に、市販の請求書や領収書でも漏れなく記載できている
  • そもそも、現金でもらわない

といったところ。

外注費を手渡ししている段階で、すでにグレーゾーンに片足ツッコんでると思ってもらったほうがいいでしょう。

わざわざ、「申告してない可能性があります」と言ってるようなものなので。

それでも、手渡しせざるを得ない事情があるのなら、自社名が印字されたものや、請求書ソフトで印字された請求書や領収書をもらうようにしましょう。

それもできないなら、外注でなく、雇用契約で給料として支払ったほうが無難でしょう。

振り込みにしない理由はない

個人事業主へ外注費を手渡ししたときのリスクとその対処法についてお伝えしました。

現金の手渡しは、渡すほうも、もらうほうもいいことは何もありません。

私自身、眼の前で、現金渡されそうになったら、「申し訳ないですが」と事情を説明して振り込みにしてもらいます。

振り込みだと経理は楽ですし、「払った」「もらってない」で揉めることもないですし、税務署から疑われることもありません。

これだけ揃っていれば、振り込みにしない理由はないと思うのですが。

「個人事業主 外注費 手渡し」で検索されて、ここにたどり着くかたいらっしゃるので、そのかた向けに書いてみました。

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