法人設立10年経って役員変更登記は必要か?税理士の役回り
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法人設立10年経って役員変更登記は必要か?
税理士業を営んでいると、会計や税務のお話だけではなく、法務や労務といった他士業のご質問をお客さまから受けることがあります。
知っている限りのことはお伝えしますが、専門家ではないので、適材適所で専門の方をご紹介することになります。
最近だと会社設立や役員変更登記についてのご相談がありました。
これらは司法書士さんのお仕事になります。
2006年の会社法改正以前であれば、取締役の任期は2年でしたので、必ず2年に1回は役員変更登記が必要でした。
そのたびに、税理士事務所と司法書士さんは連携を取り合いました。
改正以降の任期が最長10年になったことで、役員変更登記で司法書士さんとやり取りする機会が格段に減りました。
とはいえ、最長10年にした場合でも、10年に1回は必ず役員変更登記のタイミングが来ます。
このタイミングで変更登記をしないと罰則が来るわけです。
こうしたことを法人であるお客さま自身が覚えていればいいのですが、なかなか難しいもの。
やはり税理士としてもある程度は覚えておきたいものです。
ということで、今日は役員変更登記について、税理士としての役回りについてお伝えしていきます。
税理士の役回り
税理士の役回り
お客さまにお抱えの司法書士さんがいるのであれば、その方に依頼することになります。
ただ、10年は長く、会社と司法書士さんのお付き合いが続いているかどうかは分かりません。
税理士も同じことは言えますが、どちらかというと税理士の方が会社との結びつきが強いので、10年同じ会社と繋がっているということはあり得ます。
私自身、ちょうどこの秋にお客さまの10期目の決算を終えたことで、今日の記事執筆に至った次第であります。
そうした時に、役員変更登記が必要であることを会社にお知らせするのが税理士としての役回りでしょう。
そして会社自らが変更登記をするなり、税理士側が司法書士さんを紹介することが必要になってきます。
変更登記のタイミング
実際のところ第10期の決算が終わったら、株主総会で会社の決算が確定します。
そのタイミングで役員変更決議をすると、そこから2週間以内に法務局への登記が必要です。
この2週間を超えると過料(罰金)が来ることになっています。
役員変更登記を忘れた場合どうなるか?
10年に1回の役員変更登記を忘れてしまい、そのまま12年間何も登記をしないと、法務局から抹消登記をされてしまい、会社自体を整理されてしまうという通知が来ます。
その通知で役員変更登記をしていないことを知るケースもあります。
10年を超えた時点で法務局からお知らせが来ないのでしょうか?
税務であれば、税務署であれ都道府県や市町村であれ何かしらの通知はあります。
実際に来ていれば、会社側で気づくでしょうが、その通知を会社が見落としているケースもあるでしょう。
そういった場合は、税理士側で気づいてあげることが必要です。
設立当時に関わっていなくて、途中から携わっているとしても、決算書の「第10期」の表示を見れば気づくでしょう。
ただ、たまに第◯期の表示が決算書になかったりするので、途中から引き継いだケースだと、最初に第◯期なのか確認したうえで、毎期決算書に表示するに限ります。
有限会社や合同会社は役員の任期がない
有限会社は役員の任期がありません。今流行りの合同会社も役員の任期はないので、役員変更登記の必要がないという点で、株式ではなく合同会社を作るメリットはあるかと思います。
専門外も勉強
今日は、法人の役員変更登記の期間が10年になったことによる税理士としての役回りについてお伝えしました。
本来は司法書士さん範疇の仕事なので、司法書士さんに任せておけばいいのですが、常に司法書士さんとやり取りしている会社は少ないでしょうから、より会社の身近な存在である税理士が、10年経ったタイミングで役員変更登記が必要であることを知らせてあげることが必要でしょう。
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