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ひとり社長のための出張旅費規定入門。どこまで日当は出せるのか?

yujiroyamamoto

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ひとり社長のための出張旅費規定入門

今日は、出張旅費規定について。

会社で出張して交通費が発生したら、旅費交通費として経費にします。

旅先で接待したら、交際費になります。

使ったお金をそれぞれの適切な勘定科目で経費にするという流れになります。

先に社員にお金を仮払いすることもあれば、社員に立て替えてもらってあとで精算することもあります。

これが、いわゆる実費精算です。

対して、精算の手間を減らすために、精算せずに、あらかじめ出張に必要なお金を渡しておき、その中でやりくりしてもらうことがあります。

そのために必要なのが出張旅費規定。

勤務時代、税理士事務所に勤めていましたが、顧問先は零細企業がほとんどなので、こうした出張旅費規定を設けている会社というのは、ほとんどありませんでした。
(あったのかもしれませんが、気づかなかった)

大きな会社では、出張旅費の精算をするにあたって、事前にお金を渡して、実費精算をせずに、出張旅費の範囲内でやりくりしてもらうことがあります。

今日は、そういった会社勤めのかた向けというのではなく。

自分が会社を作った場合に、この出張旅費規定を使うことによって、役員報酬以外の経費として会社からお金をいただくことができるのか?

近頃、SNSやネット界隈で、この出張旅費規定が盛り上がっているようで、そこで知ったかたからのお問い合わせを続けていただいたこともあり、今日はこうして記事を書いています。

どこまで日当は出せるのか?

はじめに

ネット界隈の記事の多くは、「役員報酬だと所得税がかかるけど、出張旅費規定をつくることによって所得税がかかることなく会社からお金を引き出せる」といった趣旨のもの。

出張旅費規定は昔からあって、これまで、良識の範囲内で適正にやっていたはず。

でなければ、すでに抜け道は塞がれていたでしょう。

紙の本は古いものばかりで、ピンポイントであるのは、Kindleで節税を煽るものばかり。

ここから予想すると、ここ数年は黒に近い節税対策として盛り上がってきたように見受けられます。

出張旅費規定の作り方

出張旅費規定は、就業規則の一部であって、これを作るのは社会保険労務士さんの仕事になります。

ネットには雛形があるので、それを自分なりにアレンジして作ることも可能ではあります。

最初はプロである社会保険労務士さんに頼んだ方が無難でしょう。

文章の作成については社会保険労務士さんの範疇になりますが、税制上、金額が適正な範囲かどうか判断するのは税理士になります。

ただ、社労士さんじゃないとダメなわけでもなく、税理士のかたでも書式をお持ちで、出張旅費規定の作成と金額に対するアドバイスも含めて業としてやられているかたもいるようです。

出張旅費規程の構成

出張するにあたって発生する支出は、以下の3つになります。

  • 交通費
  • 宿泊費
  • 日当

この3つのうち、どれを実費精算にして、どれを出張旅費規定で賄うのかというのを、出張旅費規定にて決めます。

私がこの業界に入る前にいた営業職だと、実費精算でしたので、日当というかたちでもらったことはありません。

出張旅費規定により経費の支払いを社員さんに任せているところであれば、全て実費精算という組織もあるかと思います。

ただ、自分が作った会社だと、これまでは交通費、宿泊費といった形でそれぞれ実費精算し、実際に支払った金額を旅費交通費として経費にしていたでしょう。

その流れから言えば、交通費と宿泊費は実費精算でこれまで通り実際に支払った金額を旅費交通費として経費計上する。

出張旅費規定に設けるのは、日当の部分でしょう。

この日当は、交通費や宿泊費以外の支出、行った先々でかかった細かな支出を出張旅費として認めてくれる制度であります。

もちろん、交通費と宿泊費も含めてすべて出張旅費規定に設けることもできますが、それをやっても違和感ないのはある程度の会社組織であって。

ひとり会社でやってしまうと、本来、旅費交通費として経費になっていた交通費や宿泊費部分の支出まで調査対象となるリスクはあるでしょう。

日当の設定

最初の設定としては、日帰りで役員に対してはいくら、社員に対してはいくらという形で決めておきます。

あと、宿泊を伴うものであった場合には、日帰りよりもやや高額にする形が多いです。

  • 日帰り 役員1万円、社員5,000円
  • 宿泊あり 役員2万円、社員1万円

こうした金額設定であれば、特に高すぎるということはないでしょう。

もちろん、上場企業や大企業の役員クラスであれば、会社の規模も違いますし、報酬も違いますから、より高額な日当を設定することは可能です。

ただ、起業したばかりの小さな会社で、いきなり高額な日当を設定すると、税務調査で否認されてしまうリスクがありますので、注意が必要です。

出張旅費規定以外に必要なもの

出張旅費規定は、どこかに提出するというものではなく、税務調査が入った時に、「きちんと決めた金額の範囲内でやっていますよ」、という説明資料になります。

なので、会社で保管し、調査で突っ込みが入ったらすぐに出せるようにしておきます。

出張旅費規定以外にも、

  • 出張報告書
  • 株主総会議事録

はつくっておきまししょう。

出張報告書には、いつ、どこへ、何のために行ったのか、細かく書いておきます。

あまり大雑把だと、印象が良くありません。

出張旅費規定による日当は、レシートや領収書の保存は必要ないですが、あって困ることはありません。

交通費と宿泊費の領収書は必要なので、日当部分にかかった支出に関する領収書も出張報告書に貼り付けるなどしておくといいでしょう。

交通費と宿泊費以外、実際にお金が出ていってることを証明する形にもなりますので。

今後のリスク対策

ネット界隈で盛り上がる前であれば、常識の範囲内で運用されている会社が多かったと思います。

流行ると、やりすぎる人が出てきて、国税の目につきます。

そうなると、タワマン課税やサラリーマンの副業赤字での損益通算のように、税制改正で塞がれたり、調査の対象になりやすくなります。

今後は、国税の動きについて、アンテナを張っておいた方がいいでしょう。

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